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ゲルハルト・リヒターの最重要作品 Birkenau(ビルケナウ)を日本初公開
4点の巨大な抽象画からなる作品、Birkenau(ビルケナウ)2014年は、絵画と全く同寸の4点の複製写真と大きな横長の鏡の作品を伴って展示されます。見た目は抽象絵画ですが、その下層にはアウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所で囚人が隠し撮りした写真を描き写したイメージが隠れています。
リヒターは、1960年代以降、ホロコーストという主題に何度か取り組もうと試みたものの、この深刻な問題に対して適切な表現方法を見つけられず、断念してきました。2014年にこの作品を完成させ、自らの芸術的課題から「自分が自由になった」と感じたと作家本人が語っているように、リヒターにとっての達成点であり、また転換点にもなった作品です。
ウクライナのこともあり、みなさんの関心が高かったためか、とても混雑していました。会場の中は、なんとも言えない重たい空気で… 言葉を失うような作品がたくさんありました。